肩の症状 ~ 肩関節周囲炎(五十肩) ~
・髪を結わく
・後ろ手に回す
(帯を結ぶような動作、女性なら、下着のホックを止める、チャックを上げるなど)
・前から上にあげる
突然、動かすと痛い・・・
なんか、腕の方まで痛みが・・・
こんな症状ありませんか?
いわゆる、俗名:五十肩です。
40歳代以後によく発生し、肩関節(肩甲上腕部)の痛みと運動障害を引き起こす症状です。
診断がはっきりわかる肩関節の症状、
腱板〈けんばん〉断裂、
石灰沈着性腱板炎などを除く1つの症候群です。
男女の区別は無く、50歳代を中心に、60歳代、40歳代の年齢の人に多く発生します。
最近は、当院へは、30歳代の方でも、予備軍症状での、ご来院が多く見受けられます。
左右の肩に同時に発症することはあまりありません。
ほとんどはどちらか一方の肩に起こります。
ただし、左右が時期をずらして発症するケースもよくあります。
経過は、
①急性期 (炎症が起こったばかり。運動制限)
②慢性期 (無理に動かすと痛みがある)
③回復期 (痛みは無いが、可動がスムーズでなく、制限がある)
と、たどっていくことが多く、おおむね半年から1年、個人差はありますが、
痛みは、自然に取れていくことが多いです。
が、治ったわけではなく、炎症が治まっただけです。
肩の運動制限は、そのままになります。
・運動機能検査
・投薬
非ステロイド性消炎鎮痛薬の投与、外用薬の貼付、坐薬
局所麻酔薬、ステロイド薬などの局所注射
・画像検査
五十肩による肩の異常はエックス線写真には写らないのですが、
五十肩以外の病気ではないかどうかを調のが目的です。
MRI(磁気共鳴画像)検査、超音波で検査することもあります。
・神経ブロック療法
・外科的治療
重症のケースで、治療期間を短縮したい場合は手術をすることもあります。
ほとんどが痛みの強い急性期から慢性期の治療として行われます。
・切開手術
切開手術はめったに行いませんが、患者の希望があれば切開する場合があります。
例えば、「肩峰下除圧術」という手術では、5㎝ほど切開し、骨棘と肩峰の前下方部分の骨を切除し、
腱板のスペースを広げるのが目的です。圧迫が除去されるので痛みが早く治ります。
手術時間は1時間~1時間30分ぐらいで入院は1週間程度です。
内視鏡(この場合は関節鏡)を使って、関節の中の癒着を剥がし、関節の動きをよくする手術
全身麻酔で、肩の前と後それぞれに7mm程度の孔を開け、そこから関節鏡や手術器具を挿入します。
通常は1時間ほどですが、1~2日は入院します。
全身麻酔が必要なので、重度の心臓疾患や 糖尿病、腎臓、肝臓に機能障害がある場合はできません。
骨棘を削ったり、関節の癒着をはがしたり、靭帯を切ったりします。
当院では、
炎症が強い急性期は、まずは、炎症を早く回復に向かわせる施術がメインですが、
慢性痛の場合は、まず、痛みの除去、
レインボー療法による、「経絡」「負傷箇所」の施術、
解剖学、運動学的には、JRC(関節可動域回復矯正)によって、
鎖骨、肋骨、肩甲骨の動きを正常にし、肩関節の負担を軽減して、
少しでも、肩関節が動きやすい環境を作ります。
腕は、肩甲骨の動きによって動く範囲がだいたい60度、
肩関節によって動くのが120度、両方動くと180度になります。(肩甲上腕リズム)
ですから、肩だけ施術しても、腕の上がり具合や、肩関節の動きは改善されませんし、
筋肉への負担も、改善されないのです。
また、施術の効果を持続させるための、
テーピングや、セルフストレッチなどで、再負傷や日常生活の負担を軽減する。
と、いうような施術を行っています。
自発痛(何もしなくても痛む)は、自然に治まります。
気をつけていただきたいのは、お薬に頼らないでいただきたいということです。
痛みを伴うカラダになったのは、カラダのせいではありません。
カラダの痛みともきちんと向きあって、ご自分の持つ自然治癒力を活用できる治療法を
賢く選択していただきたいですね。
お薬は、時として、カラダへの負担をかけます。
急性期は別として、慢性期になったら、お薬はやめましょう!
そして、痛いけど、きちんと運動療法をして、もとの可動に近づけましょう!
自分でできなければ、お手伝いします!